Saturday, 16 June 2018

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』に考える "良い本"とは?

ベストセラーとなった『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』に始まる「さおだけ3部作」は、最初に読んだとき (2005年)から実に10年以上経っているにも関わらず、メインテーマについては一瞬で要約できる:

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』


「2本で千円」はおとり商品であり、より高額な商品・サービスに誘導するケースが多い。また、もともと金物屋の副業でコストが 実質ゼロであり、売れれば儲けものだが売れなくても困らない。

『食い逃げされてもバイトは雇うな』


食い逃げ被害に遭う確率と被害額を掛け合わせた場合と、恒常的にバイトを雇う際の人件費を天秤にかけると、コストの方がリターンより大きくなる。

『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』


表面的な数字だけを考えていても見えてこない部分がある。「あの店では食い逃げができる (防犯対策がなされていない)」というマイナスイメージが広がる危険性や、バイトを育て上げることでビジネスが発展する可能性など、多面的な視点が重要。

このように、ポイントが長期記憶に残るという意味では、紛れもなく優れた本であると言えるでしょう。

…なのですが、それぞれのタイトルに関わるメインテーマ以外のことは、何が書いてあったか思い出せないんですσ(^_^;)

もちろん必要に応じて読み返せば良いだけの話なのだけど。さおだけや食い逃げのことだけでなく、216ページ+219ページ+242ページに渡って様々な具体的事例を通して会計学的な考え方が紹介されている一方で、タイトルが強烈すぎて他の印象が薄れてしまうと言いますか。(※個人の感想です)

そもそもメインテーマが記憶に残らないのは論外としても、余談やこぼれ話のような部分が印象に残っているような本というのも、それはそれで魅力を感じます。

本のジャンル・筆者や出版社の意図・読者が何を求めているかによっても異なるでしょうが、要は「幹」「枝葉」のバランスって、どれぐらいのものが "良い本"となるのだろうか…?

※今回の記事は、ふと考え至ったことを書き連ねた内容なので、特に主張や結論があるわけではありませんm(_ _)m

★Here is the Path to Wonderland☆

個人的には、メインでも余談でも、強烈に刺さる内容が1つでも得られれば、その本を買った価値はある、と感じるという部分はあります。

極端な話、洋書なら「単語1個」でも、それが一生忘れないくらい残ったなら価値はある、くらいの勢い。もっとも、一生忘れない単語1個に出会える本ならば、それ以上のものも同時に得られるものですけどね(^^)v


Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Friday, 15 June 2018

高校英文法×英語学|時制 2. 現在進行形 (1): 進行形に出来ない動詞|授業動画アップロード

「中断・再開」で判別?

できるものならやってみな( ̄∇ ̄)


https://youtu.be/nlYjdeTDHuY

↓↓↓動画リンク↓↓↓
https://youtu.be/nlYjdeTDHuY
※うまく再生できない場合は上記URLをご利用ください。

ガリレオ研究室の掲げる「言語研究と語学学習の架け橋を目指して」というコンセプトのもと、高校英文法を英語学の視点から捉え直した解説動画をアップしていきます!

=====

本動画について:

  • 進行形は「両端カット」「ズームアップ」
  • 進行形にできないのは終端のない「永続的状態」
  • 状態動詞でも現在進行形にできる場合とは?

中断・再開が可能か?…などという基準では、進行形にできるかどうかを正確に判別することは不可能。学術的根拠に基づいた本物の授業で差をつけよう!

=====

チャンネル登録・高評価もよろしくお願いしますm(_ _)m



Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Monday, 11 June 2018

英文読解のヒント:表現の選択から伝えられる筆者のメッセージを受け取っているか?

■ 英文読解クイズに挑戦!

〜筆者の本音は賛成 or 反対?〜

次のパラグラフを読んで、ここで説明されている内容('stress-timing'に基づいて英語リズムの仕組みを説明すること)に対しての筆者の立場を考えてみてください:
In most descriptions of English pronunciation over the last seventy years the notion of 'stress-timing' is invoked to explain English rhythm; by such a theory 'stressed' syllables (including primary and secondary accents and other syllables made prominent by 'stress' alone) govern the rhythm of English utterances, an equal amount of time being said to be taken between each two stressed syllables and between the last stressed syllable and the end of the utterance,
Gimson's Pronunciation of English 8th edition (Cruttenden, A. 2014: 271)
「強勢拍リズム」という英語発音に関する専門性の高い内容なので難しいかもしれないが、英文の表現から筆者がそれに賛成なのか反対なのかを読み取れるでしょうか?(なおガリレオ研究室の生徒の皆さんに関しては、初回レッスンの The Rabbit Holeで説明していることなので、内容も確認するように心がけてください。)

■ 筆遣いに現れるメッセージ

結論から言えば、上のパラグラフには "However, all attempts to show such timing instrumentally have been unsuccessful, [...]"(同上, 太字はガリレオによる)という文が続き、このことから筆者は「強勢拍リズム」の妥当性に疑問を呈している(=反対の立場)ということになる。

ただ、英文読解の実力がある人ならば、Howeverという単語が視界に入る前の段階で、上に挙げたパラグラフは筆者の立場に反するものであり、したがって後に逆接の内容が続くはずという予測が立てられるのである。

なぜ、そこまでハッキリと言い切れるのか?
細かい英語表現に筆者のメッセージが込められているからである。
以下、1つずつ確認していこう。ぜひ、ご自身が判断基準とした箇所と照らし合わせて見ていってください。
In most descriptions of English pronunciation over the last seventy years the notion of 'stress-timing' is invoked to explain English rhythm; by such a theory 'stressed' syllables (including primary and secondary accents and other syllables made prominent by 'stress' alone) govern the rhythm of English utterances, an equal amount of time being said to be taken between each two stressed syllables and between the last stressed syllable and the end of the utterance,

1. In most descriptions...


(過去70年において)英語リズムに関する主流の・一般的な説明方法が「強勢拍リズム」であったということが述べられているわけだが、論文や専門書では「一般的に考えられていること」を単になぞっても意味がなく、むしろ「一般的には××と考えられているが、実は〇〇が正しい」ということを示してこそ価値が生まれる。

もちろん、100%成立するテクニックのようなものとして使えるわけではないが、1つの傾向として「一般論 vs. 筆者の主張」の対立軸で話が展開する可能性は押さえておいて損はない。

2. 引用符の使用:'stress-timing', 'stressed', 'stress'


英文において punctuationは恣意的な記号ではない。

大雑把に言っても、引用符 (quotation marks)は「引用」すなわち筆者本人ではない誰かのことばを示しており、ここでは(筆者本人の考えとは異なるものの)一般的に多用されている用語を提示するにあたり、「いわゆる (= so-called) "stress(ed)"」といった意味合いを表していることになる。

3. by such a theory


日本語で「『そのような』理論では…」という風に書かれていた場合、筆者自身の考えとの距離が感じられるであろう。英語でも同様に、例えば this theoryのようにも言えるところで such a theoryと表現しているからには、筆者がその theoryを自分自身の領域内に入れずに話している気持ちが込められていると考えられる。

4. being said to be taken


筆者自身も同じ考えであるならば、「(その理論では)〜であると言われている」などといちいち言う必要がない。by以下の箇所は、もし筆者が賛成派なのであれば、例えば以下のような英文で書かれているはずなのである:
by this theory, stressed syllables [...] govern the rhythm of English utterances, an equal amount of time being taken between each two stressed syllables [...]
※ただし、専門用語として際立たせるために 'stressed'と引用符がつく可能性はある。

■ 教師自身も常に updateが必要

ガリレオ研究室の生徒の中にはお気付きの人もいるかもしれないが、上で引用した英文の内容により、The Rabbit Holeで説明していることには若干の修正が必要になる。

もちろん、これから新規受講する生徒には最新版の情報で解説しますし、継続受講生にも授業の中で指導していきますのでご安心ください(^^)

実際、ガリレオとしては、日本語ネイティヴの英語学習者に対しては「強勢拍リズム」への意識→現実に即した微調整という形で指導する方が、これを読んだ上でもなお現実的なアプローチだと判断していますし、そもそも根底が覆るような話でもないので。

それよりも重要なこととして改めて感じたのは、「当たり前」だと思って指導していることも、当たり前だと思い込み続けていてはいけないということ。やはり、学び続けることで自身を updatedな状態に保っておくことができるものである。

★Here is the Path to Wonderland☆

発音指導をきちんと行っていれば、Borrowing Rulestress-timed rhythmも普通に教えていることの裏付けなんだよね。

(引用英文の大意)
過去70年における英語発音に関する多くの記述の中では、英語のリズムを説明するのに「強勢拍」という考えが用いられている。そのとうな理論に基づけば、「強勢の置かれる」音節(第1・第2アクセントのある音節や、「強勢」によって音声的卓立が生じる音節)が英語の発話のリズムを支配し、強勢のある2つの音節の間、および最後の強勢が来る音節と発話の末尾までの間では、(発音するのに)同じ長さの時間を要すると言われている。





Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Thursday, 7 June 2018

高校英文法×英語学|時制 1. 現在形 (2): 応用編|授業動画アップロード

■ 時・条件を示す副詞節→未来のことでも現在形

それはわかった、でも「なぜ」そうなるの?



↓↓↓動画リンク↓↓↓
https://youtu.be/i-q3YhbBpKc
※うまく再生できない場合は上記URLをご利用ください。

ガリレオ研究室の掲げる「言語研究と語学学習の架け橋を目指して」というコンセプトのもと、高校英文法を英語学の視点から捉え直した解説動画をアップしていきます!

=====

本動画について:

  • 発話時≒出来事時:言葉を発することで成立する行為を表す「指切りげんまん動詞」提示文
  • 発話時≠出来事時未来を表す現在形時/条件を示す副詞節
  • なぜ「時/条件を示す副詞節」では未来のことも現在形で表すのか?

注意すべき現在形の用法として、「①発話時と出来事時がほぼ一致する場合」と「②未来のことを表す際に現在形が用いられる場合」について解説。

受験英語において、「時/条件を示す副詞節の中では未来のことでも現在形を用いる」とは何度も注意される一方、その理由を納得いく形で説明された経験があるだろうか?

言語現象には必ず理由がある。when節・if節と、理由を表す副詞節の例として because節における主節との時間関係や論理的繋がりを対比し、今まで解説されたことがなかったであろう「時/条件を示す副詞節」の文法性の仕組みにまで斬り込む!

=====

チャンネル登録・高評価もよろしくお願いしますm(_ _)m




Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Tuesday, 5 June 2018

「〇〇は英語で何て言うの?」という発想は百害あって一利なし

例えば「いただきます」・「お疲れ様」・「よろしくお願いします」など、「〇〇は英語で何て言うの?」系の質問というのは英語学習界で後を絶たない。

しかし、断言するが、「〇〇は英語で何と言う」発想から脱却して初めて、ある程度まともな英文が作れるようになるものであるし、「こうやって言えばいいんですよ」と吹聴された表現を鵜呑みにしてこしらえたような代物は、確かに一見すると英語のように感じられるが、実態は言ってみれば「控えめに申し上げてつらたんでござる。」という感じの日本語に相当するような、奇妙で不気味なものになってしまっていることが非常に多い。

■ 英語と日本語を直接結ぶ底辺は存在しない!

当ブログでたびたび言及する、ガリレオの大学院時代の恩師の一人である安井泉先生は、様々なご講演で以下のような図を挙げ、「二つのことばを結びつけるような、三角形の底辺に相当する関係性は存在しない。『ある状況において日本語で〇〇と言うとき、同じ状況で英語ではどのように言うのか?』のように、常に『状況』に立ち戻って表現を考えなければならない」という旨のことを強調されています。

日英語の関係性

これは本当にその通りで、もし「いただきます」に相当する英語表現を知りたいのであれば、食事前に英語ネイティヴが何と言うのか(あるいは言わないのか)を観察してみると良い。また実際のところ、「〇〇は英語で何て言うの?」と質問されたところで、文脈・相手との関係性・本音と建前のバランスなど、様々な要因に応じて、本当にいかようにも回答は出せうる(しかし、質問者が意図する「その状況」にぴったり合致する表現を探し当てようとすると一筋縄ではいかない)。

極端な例だが、「イギリスで見知らぬ人に助けを求める場合」であれば "HELP!"と叫んではならず、"Excuse me, Sir. I'm terribly sorry to bother you, but I wonder if you would mind helping me a moment, as long as it's no trouble, of course."と丁寧に願い出るのが作法である*し、"I love you."は「月が綺麗ですね。」と訳してこそ粋というものである( ̄∇ ̄)

↑は冗談としても、回答者が「ちょっとエエ所(小慣れた英語表現を知っている風)を見せてやろう」と色気を出せば出すほど、質問者は知らぬうちに滑稽な回答に汚染されるということが往々にして起こってしまうのである。

☆Here is the Path to Wonderland★

本当にそんな言い方してるの、見たり聞いたりしたことある?

* The How to be British Collection (Martyn Ford & Peter Legon, 2003, Lee Gone Publications)




Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Monday, 4 June 2018

高校英文法×英語学|時制 1. 現在形 (1): 基本編|授業動画アップロード

■ 「なぜ」現在・過去・未来に成り立つ状態や習慣が「現在形」?

そこまで説明されたことがありますか?



↓↓↓動画リンク↓↓↓
https://youtu.be/SReMIjEwizA
※うまく再生できない場合は上記URLをご利用ください。

ガリレオ研究室の掲げる「言語研究と語学学習の架け橋を目指して」というコンセプトのもと、高校英文法を英語学の視点から捉え直した解説動画をアップしていきます!

=====

本動画について:

  • 現在形のイメージ:発話時を中心に水面が広がっていく
  • 状態習慣的行為
  • 発話時を代表として出来事時全体を捉える仕組み:metonymy

「現在形=現在・過去・未来形」は確かに"楽"かもしれないが、ではなぜ「昨日も今日も明日も変わらない状態や習慣」を表す時制が現在形になるのか答えられるだろうか?

完全に納得した上で口にしたい!という学習者の想いに応える精密な授業がここにある。

=====

チャンネル登録・高評価もよろしくお願いしますm(_ _)m




Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら

Thursday, 31 May 2018

🇰🇷GSK (Galileo Studies Korean): 2018년 5월 月次報告

■ 主な学習内容

とにかく「ハングルを読めるように」だった 3~4月を越えて(とは言っても、ワ行の合成母音字など、まだ咄嗟には読めないものもありますが…^^;)、今月は初歩的な文の作り方を学び始めました。またつい最近、Memriseの Korean 1のコースを完了。現在は Korean 2に進んでいます。

ハングル講座_テキスト_5月


~는 ...예요(?) / ~은 ...이에요(?)
「〜は…です(か?)」


여기 어디예요?「ここはどこですか?」
여기 신촌이에요.「ここはシンチョンです。」
홍대 아니에요? 「ホンデじゃないんですか?」
홍대 저기예요.「ホンデはあっちです。」

화장실 저기예요?「トイレはあそこですか?」

~에 ...가/이 있어요 / 없어요(?)
「〜に…があります/ありません(か?)」


저기 카페 있어요.「あそこにカフェがあります。」
저기는 카페가 아니에요.「あそこはカフェじゃないんです。」
여기에는 카페가 없어요?「ここにはカフェがありませんか?」

담 위 고양이 있어요.「塀の上に猫がいます。」
없어요.「お金がありません。」

~를/~을 주세요.
「〜をください。」


커피 주세요.「コーヒーをください。」
이 파르페 주세요.「このパフェをください。」
그 책 주세요.「その本をください。」

나는 ~를/을 좋아해요 / 좋아하지 않아요.
「私は〜が好きです/好きではありません。」


나는 고양이 좋아해요.「私は猫が好きです。」
나는 차와 커피 좋아해요.「私はお茶とコーヒーが好きです。」
나는 빵 좋아하지 않아요.「私はパンが好きではありません。」

■ おまけ

당신은 어느 나라 사람이에요?「お国はどちらですか?」
나는 영국 사람이에요.「イギリス(人)です。」
(※ あくまで例文なので「ウソつけ!」とかツッコまないように。)

「国」が 나라 [naɾa]というので、そりゃ「奈良」で覚えるよね( ̄∇ ̄)

■ 考察

パッチムのあるなし・それに伴う連音化などには注意が要るけど、「『型』さえ覚えれば、あとは単語を入れていくことで、それなりに文をこしらえていける」という小さな達成感が、ヨーロッパ諸言語の学習と比べて得やすいかも、という印象。

「これ(ら)は…です。」ひとつ取っても、例えばイタリア語だと:

Questo è un libro. (This is a book.)
Questa è una mela. (This is an apple.)
Questo è uno yogurt. (This is a yoghurt.)
Questi sono libri. (These are books.)
Queste sono mele. (These are apples.)

…とまぁ、男性/女性名詞・単数/複数・冠詞など、気にするべき事が比較的多い。このような文法性の違いも踏まえた上で、では英語学習者の場合に、このような達成感を得ながら学習を進めていきやすい「型」の指導とは?…といったことを考える契機にもなっている。

もちろん、すぐに「正解」が出せるようなら誰も苦労していないわけだが、文字すらも読めないレベルから新しくスタートした語学の中で見えてくるものは多く、自らの授業にも工夫して還元していきたいところです。

☆Here is the Path to Wonderland★

この記事を書くのに何が大変だったかって、ハングルキーボードでの打ち込み ε-(´∀`; )
まぁでも GSK書くことで、配列を覚えるきっかけにもなりそう♪


Skypeレッスン初回(x2)無料体験実施中!

Galileo's English Lab_logo

お問い合わせはこちら