Thursday, 12 October 2017

MRIで発音を"斬る"!

Videos: Gimson's Pronunciation of English (8th edition)

面白いページを見つけたのでシェア。
→ http://www.routledgetextbooks.com/textbooks/9781444183092/video.php
15個の英語フレーズを発音している際の口の中の様子を MRIを使って捉えた動画を見ることができます。

MRIの機械自体が大きな音を出してしまうため、実際に発音している音声が聞けないのは残念なのですが、舌などの動きのポイントに合わせた解説(英語)と照らし合わせて「ナチュラルスピードの英語発音で何が起こっているか?」を観察することができます。

こうやって見てみると、例えば…

[Video 3: Dream of debt]

dreamを発音する際の [d]の舌先のポジションは、直後の [r]の影響を受けてかなり後ろに寄っている。(debtの [d]と比べて見ると良い)

[Video 6: Pain in the mouth]

painの語末の [n]から in the ~と移行する際、実は inの [ɪ]は省かれ、舌先が上歯茎→前歯の裏→前歯の先端 (TH [ð]の位置)へとスライドする格好になっている。(よって日本語ネイティヴには inが認識しづらく、*pain the mouthのように聞こえがち:イメージとしては「ペィン〜ザ」のような感じ)

[Video 12: Guard my thumb]

guardの語末 [d]で舌先は上歯茎につけるものの、それを離すより先に myの [m]のために両唇が閉じられるため、[d]は開放されずに「一瞬の間(無音状態)」にしかならない。(「ガードゥ・マィ…」と発音するようではトロすぎる:「ガーッマイ」のようなイメージ)

といったことが、文字通り "見て取れ"る。

発音とリスニングの密接な関係

さて、これを見て「確かに!(自分でもそう発音している)」と思うか、「マジで?(そんな発音の仕方してるの?)」と思うかが、ナチュラルスピードの英語が聴き取れるかどうかの大きな分岐点となる。自分の口の動かし方と全く異なる方法で発せられた音声を「同じ」単語やフレーズとして認識できるとしたら、その方が奇跡である。

ガリレオ研究室では MRIの機械まではさすがに実装していませんが(笑)、ガリレオの耳と目をもってすれば、MRIと同等の正確性で、あなたの口の中の動きとネイティヴの自然な発音時の「ズレ」を測定できます。

上に紹介した以外にも、様々な気づきが得られる動画ですので、ぜひ自分の口を動かしながら(←ここ重要!)全15フレーズの発音を研究してみてください。
→ http://www.routledgetextbooks.com/textbooks/9781444183092/video.php

★ Here is the Path to Wonderland☆

MRIには発音指導・矯正はできないからねぇ…( ̄∇ ̄)



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Thursday, 5 October 2017

【ガリレオ研究室】「生徒のレビュー」更新!

生徒のレビュー_N.H.さん

お仕事で英語が必要ということで受講された N.H.さん(40代・男性)よりご感想をいただきました。リスニングを中心とした総合トレーニングとして、BBC Learning Englishの "English at Work"を題材にしたレッスンを 12回ご受講いただいてのご感想です。

→ 生徒のレビューを読む

N. H.さんが「改めて文法が重要であることを認識しました。」と実感してくれた通り、リスニングにおいては「①文法的知識に基づいた予測」「②正しい英語の発音/リズムと、自分が口に出す発音/リズムの差を限りなくゼロに近づけること」が両輪を為します。
実際に N. H.さんとの授業であった例のひとつとして、"find solutions ---- the problem"というフレーズの空所を聞き取って埋めるタスクの際、toforかで迷ってしまったということがあった(正解は to)。

カタカナ発音的に「トゥー」vs.「フォー」なのであれば迷いようもないだろうが、実際の英語としての発音では弱形で / tə / vs. / fə /となるので、両者の聞き分けは想像以上に難しい。もちろん、閉鎖音 / t /なのか摩擦音 / f /なのかを細かくキャッチできる力も重要であるが、この場合は特に直前に摩擦音 / s /が来ていることもあって難易度が高い。

一方で、前置詞 to / forの本質および problemに対する solutionの関係をあわせて考えると、forは単に「方向(性)」を表すのに対し、toGOALの意味概念を担い「到達」の含意を持つ:
  1. She left for the station, but she didn't get there.
  2. ?She went to the station, but she didn't get there.(←矛盾した内容となる)
(佐藤芳明・田中茂範 (2009) 『レキシカル・グラマーへの招待』開拓社, 東京)

ここで、solution(解決策)は problem(問題)に対して「到達」して然るべきものであることを踏まえると、上のフレーズは "find solutions to the problem"が適切と判断できる*。経験則ではあるが、「このように言うはずだ」という予測が頭の中に立つほど、実際に正しく聞こえてくる実感を得られるようになってくる。


リスニング学習においては、「スクリプトを読めば理解できる・そのような表現をすることを知っている」のであれば、上で言う②の発音矯正をメインとした対策が必要であり、「読んでもわからない・腑に落ちていない単語や表現がある」のであれば、①の文法理解を深めるアプローチから始める必要がある。

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Problemsの原因に応じて、当然 solutionsも異なる。


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Saturday, 23 September 2017

安河内哲也さんが【オンライン英会話中毒】なのだそうだが…

率直に感じたことを記すと、安河内さんのように英語教育界で大きな影響力を持っているような人が、(わざわざ出張先のホテルで wi-fiを繋いでまで)「オンライン英会話」をやる時間を割く代わりに、英文法書や(音声学など)英語学の専門書を紐解いて自身の授業に還元するようになっていけば、その方が圧倒的に「国民全員の」英語学習に対する意識改革や英語力の向上に寄与するであろう。

また、確かに安河内さんならば「オンライン英会話レッスン」で時間や場所に縛られずに Outputの実践練習を重ねることの効果もあるかもしれないが、では一般学習者に同じことを勧めて同じ結果が期待できるか?というと話を分けて考えねばならない。Outputを見越した学習が必要ということ自体には異論はないが、そうであればこそ、英語教師の自己研鑽としては、まずは Input→ Intakeのところで生徒により質の高いものを指導できるように…という視点が重要なのではないかとガリレオは考える。

↓↓↓元記事はこちら↓↓↓





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Saturday, 16 September 2017

IELTSも深いね

IELTSの問題を言語学者が見ると…?

最近、Skypeレッスンで IELTSの指導をするようになったのですが、『IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集』の Listening対策 Activity 1.4 (p. 26)から早速、言語学的に分析すると深い理解が得られる例が目にとまりました:

1.4
5. You require a storage facility for a case weighing 23 kilogrammes.
7. You will also require a car park for your vehicle, registration number: YXW 6069 AK.
(※太字は筆者による)

この問題は 1~7までのリスニング問題文で「Travel agentがお客さんの旅行の予約内容・予定を確認する」という流れで話がつながっている(と解釈できる)内容。

その中で、なぜ問5では現在形の requireが使われ、問7では will requireという形になっているのでしょうか?

現在形=発話時を中心に同心円状の広がりを持って成り立つ

5. You require a storage facility for a case weighing 23 kilogrammes.
「23kgの荷物には保管設備が必要になります。」
上例の場合、現在形の使用を保証する背景状況として考えられるのは、
  • お客さん側からの申し出 or ホテルのルールとして、「(持ち込む予定の 23kgの荷物に対して)保管設備が必要」という状況は、発話時を中心に常に成り立つ事実として扱うことができる
というものである。

will(法助動詞)=話し手の判断を表す

7. You will also require a car park for your vehicle, registration number: YXW 6069 AK.
「お車に駐車場も必要になります。お車の登録番号は YXW 6069 AKです。」
一方こちらの例で用いられている法助動詞の willは、話し手の予測・判断に基づく発話であることを示している。よって読み取れる状況(一例)というのは、
  • 話し手である travel agentは、このお客さんがホテルに車で向かうことを聞いており、その情報に基づいて「車で行くのであれば駐車場も必要になる」という自身の判断を相手に確認・念押しするつもりで述べている
といったものになる。

IELTSのバンドスコアは何のため?

もちろん、ここまで検討してきたような「深読み」をしなくても、問5では "23kg"・問7では "YXW 6069 AK"さえ聴き取って解答欄に書けば点数にはなる。

しかし、IELTS(TOEIC / TOEFL / 英検なども然り)を受験するつもりがあるのであれば、そのスコアや級を何のために求めていくのか、もう一度しっかりと見つめ直してほしい。

例えば IELTSであれば、留学や移住申請のために目標バンドスコアの達成が必要…ということになろう。そうであれば尚更、(もちろん最初のサバイバル段階ではキーワードとなる情報に集中して聴き取ることが必要な場面も往往にしてあるにせよ)留学や移住後には、上で見てきたようなニュアンスの微細な違いこそがより重要な問題となってくるはずである。

「点取り合戦」に踊らされ、解答に直接関わらない部分はどうでも良い…という取り組み方では、やはり本質から逸れていく結果になる。

今回の記事で紹介した例文は、公認問題集の中でも最初の方に出てくる、いわば基礎トレーニング問題からの引用です。そんな一見「ちょっとした問題」であっても、ことばを真摯に見つめる眼を持って見ればここまで深い。


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言語現象には必ず理由がある。
テストの英文にも、そこから拡がるストーリーがある。

無味乾燥に思えるテスト問題でも、英文から読み取れる人々の息遣いが想像できるようになると学習が楽しくなりますよ!(← ガリレオの実感)



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Thursday, 14 September 2017

センター英語(2017年)解説動画公開!【第3問B パラグラフ中の不要な文の選択問題】

センター英語解説動画シリーズ、第3問Bの動画をアップしました!



今回の「こだわりポイント」は read and look upによる範読。Skype授業では生徒に challengingな長さの英文の read and look upや暗唱を求めるだけに、率先垂範の精神で"撮り"組みました。

もちろん解説の質としても、巷でよく見かけるような全文和訳を前提とした、事実上は何も"解説"していないようなものとは一線を画し、解法のプロセスを明示しています。

第3問Bのような「パラグラフ中の不要な文の選択問題」は、長文問題や大学進学後のレポート・論文執筆にも役立つ基礎の基礎をなす重要な問題であると言えるでしょう。ぜひご視聴の上、英語のパラグラフ構成の基本を身につけるのにお役立てください。

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よくある"解説":「選択肢◯番の文は全体の趣旨から外れているので…」
→ いや、なぜそう言えるかを説明せなあかんやん!



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Tuesday, 22 August 2017

センター英語(2017年)解説動画公開!【第2問C 対話文中の英文完成問題】

センター英語解説動画シリーズ、第2問Cの動画をアップしました!




正直な話、この解説動画は難産でした…(^^;
問題としては「複数の文法要素を組み合わせて正しい英文を作る」というものなのですが、間違いの選択肢がなぜダメなのか?といったところまで踏み込むと大変なボリュームになってしまうため、どこで線引きをするかという判断が難しく、帰省前に一度途中まで撮った内容を全てチャラにして撮り直しも行いました。

それだけに、選りすぐりの解説を【13分25秒】の中に凝縮したという自信のある力作に仕上がっています。ぜひご覧ください。



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Friday, 18 August 2017

BBC Learning English × ガリレオ研究室 = 本物の英語発音

Pronunciation in the Newsという、最新ニュースのキーワードの発音の tipsを解説してくれるコンテンツがあるのですが、なにぶん BBCという特性上、その解説は万人(=世界中のあらゆる英語学習者 in general)向けなので、ガリレオ研究室として日本人英語学習者に特有の注意点に焦点を当てて補足してみます。



independence | ˌɪndɪˈpendəns |: 独立


☆ Pronunciation tips

1. 音節数は「4つ」→ in-de-pend-ence
2. 第3音節に強勢 → in-de-pend-ence [ooOo](ポポポ〜ンポ)のリズム*
3. 【重要!】スペリングに出てくる3つの eは、それぞれ [ɪ], [e], [ə]の音になる。
特に -denceのあいまい母音 [ə]には要注意。カタカナ発音に引きずられて「デンス」と言わないように、動画の音声によく注意を向けて聴いてみてください。


★ ガリレオによる補足

-denceの最後の [ns]部分をよ〜く聴いてもらうと、[n]で上歯茎につけた舌先が離れて[s]に移行する際に、軽く[t]の音が入っていることに気がつくはずです。イメージをつかんでもらうためにあえてカタカナで書けば -dence部分は「ドゥンツ」のような感じ。

日本語の「ん」で代用していると、この[t]の音は出てこない。independenceという語の発音上、コミュニケーションに支障が生じるレベルのポイントではないが、英語の[n]は「どの位置に現れても舌先を上歯茎につける」という意識は大切である。より英語らしい洗練された発音を目指す学習者諸君にはぜひ意識を向けてほしい。


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