Friday 24 February 2017

ニュースに対して自分の意見を英語で表現するための参考としてもらうための記事シリーズ (1)

生徒から「英語ニュースの解説は巷に溢れているが、それに対して自分の意見を述べるための参考例をガリレオに示してほしい」というリクエストがあったので、まずは Facebookで見つけた以下の BBC Newsの動画を題材に試しに記事にしてみる。

様々な視点からの意見を表現する例を示すことを旨としているので、英文の内容についてのご意見・反論は無用。(英語表現に関する質問・コメントは大歓迎です!)
英語学習のための参考として役立ててほしい。


■ 「政治家は当選してこそ」編

     As the first lady in this video says, he does speak his mind and won the presidential election. I believe politicians today should learn to express their true feelings, instead of sticking to their public stance, because people are used to communicating with celebrities through SNS and feel sympathy for those who seem "closer" to them.   In this sense, at least to some extent, President Trump succeeded in getting people to think that he shares the same view as them.  As Near (Death Note) says, "if you can't beat the game, if you can't solve the puzzle, you're nothing but a loser."

(大意)

トランプ氏は本音をはっきりと言って、結果的に大統領選に勝った。今日の政治家は公共の立場に固執するだけでなく、自身の本音を表していく必要があるのではないか。SNSによって有名人とも直接コミュニケーションが取れる現代では、「より身近に」感じられる人の方が人気を博しやすい。デスノートのニアが言うように、「ゲームは勝たなければ、パズルは解かなければ、ただの敗者。」

■「"He speaks his mind"って言っても…」編

     Although his supporters might assume that Mr Trump is honest because he appears to be speaking his mind, we should distinguish "frankness" and "honesty".  I don't think he is trustworthy or well qualified as a politician, because he is neither tactful nor diplomatic.  What the President is supposed to do is to manage various conflicts, rather than to provoke them.  Just dividing the world into half -- his supporters and his enemies -- and condemning the latter will never solve any problem.  As a business leader, it might be legitimate for him to say whatever he believes at his own risk, but as a politician, he needs to know where he stands.

(大意)

「好き勝手に喋る」のと「正直」は違う。トランプ氏は政治家に求められる如才なさや外交的手腕に欠けていると思われる。大統領がなすべき仕事は様々な衝突に対処することであり、衝突を生み出すことではない。「敵」を設定して糾弾するだけでは何も解決することはないであろう。実業家としてならば、自己責任で思うところを自由に発言するのも妥当なところではあろうが、政治家となった以上は立場を理解した発言を求めたい。

■「まだ様子見の段階」編

     I think the third man in the video has got a point.  Indeed, it's only been a month and thus it's too early to decide whether Mr Trump is a good President or not.  What we really have to focus on is whether he can really turn things around as the man says, or he will just turn the world upside down.

(大意)

三番目の男性の言っていることに一理ある。大統領就任後1ヶ月では、トランプ氏について判断を下すには時期尚早。本当に事態を好転させられる (turn things around)のか、それとも世界をめちゃくちゃにしてしまう (turn the world upside down)だけなのか、そこに注目していく必要があろう。

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☆Here is the Path to Wonderland★

なっげぇ記事タイトルだ…( ̄◇ ̄;)
※シリーズ化の予定なので、良い記事タイトル案を募集します!
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Tuesday 21 February 2017

「相手GKに向かって猛ダッシュ」は本当に良いプレイか?という英語教育論

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Thursday 9 February 2017

【ガリレオの文法・語法観を形成する文法書】Practical English Usage

「言語現象には必ず理由がある」-この関連で言えば、「理由」を探求するには例えば Cognitive English Grammarなどによる補完が必要であるが、 Practical English Usage (以下 PEU)は「言語現象」の把握と整理にはもってこいの文法書と言える。

今回の改訂では、現実の英語の用法の変化に伴う updateがなされており、例えば 3版の「212. future (2): will/shall (information and prediction)」は 4版では「38. will」と変わっており、shallに関する記述も以下のように変化している:
(3rd): Shall is unusual in American English in most situations (but see 217).
(4th):  However, shall is now rare, and it is almost non-existent in American English.
(太字下線はガリレオによる)

内容以外の面でも今回の改訂は大幅なもので、3版までは文法・語彙項目が alphabetical orderに並んでいたのが、4版では文法事項は項目別に配置されるようになった。これにより、今まで事典的に「引くもの」としての色が強かったものが、一気に「読むもの」に変化した感がある。(実際、ガリレオも改めて通読を行なっている。)

使い勝手としては、やはり新しい配列に慣れるのには多少時間を要するだろうし、大幅改訂だけに賛否両論に別れるところだろうとは思われる。ただ、より通読向けとなったことで、マトモな大学の英語教員養成系コースで、英文法論関係の授業テキストに選びやすくなったのではないか?という印象を抱いているし、より多くの教員志望の学生が PEUを読むようになれば一つの福音ではないかと思う。

極論を言えば、アクティヴラーニングだのICTの利用だのと騒いで、「実践的」の名のもとで授業の真似事をゴチャゴチャとやっている暇があったら、
  1. きちんとした英語発音とプロソディーを身につけ、目の前の生徒の発音を改善させられる音声指導ができること。
  2. PEUの各 sectionの冒頭にある "Do you know what's wrong with these, and why?"に記載されている文法・語法項目について生徒に説明できること。
という2項目だけでも、英語科の教員免許状を出すための最低条件と定めて徹底するようにした方が、日本の英語教育を担う教員を養成するという意味ではよっぽど効果的であるとガリレオは考えている。

それにしても、昨年末に4版が発売となったのだが、 Amazonでは(マーケットプレイスでの扱いを除いて)なかなか在庫が入らないねぇ…( ̄◇ ̄;) ガリレオも早々に予約注文を入れていたのだが、結局入荷されずに注文キャンセルとなり、年が明けてから改めて書店で注文して手に入れたものです。



☆Here is the Path to Wonderland★
「改訂」と言うならば、これくらいはやらないと。
オマケ程度につまらない CDやら新形式問題についての小冊子を挟み込んだくらいで…( ̄ω ̄)


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Monday 6 February 2017

Home-made = 本命?|発音として理にかなってるCM

金ちゃんが外国人女性(シンデレラ?)の "home-made chocolate"を「本命チョコ」と勘違いして大喜びする auのCM、いいですね。英語発音のメカニズムから考えても、理にかなった空耳と言えるでしょう。


【発音・リスニング上のポイント】

  • home-made | ˌhoʊm ˈmeɪd  | において homemade| m |は一体化して発音される。(「ホゥmメィd」のようなイメージ。カタカナ的に余計な母音を入れて「ホーム」としない。)
  • 後ろに chocolate | ˈtʃɔkələt | という破擦音 | tʃ |から始まる単語が来ているため、madeの語末の | d |は解放されず、まさに「ホゥmメィ(≒本命)チョコ〜」のように聞こえる。
  • 舞い上がっている金ちゃんは気づいていないが、"Yes, home-made!"と言っているところでは、後ろに解放を妨げる要素がないので madeの | d |がちゃんと聞こえる。

☆Here is the Path to Wonderland★

言語現象には必ず理由がある。
「空耳」にもそれを支える発音上のメカニズムが存在する。


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