Thursday 24 November 2016

【本物の高校英語】英検準1級合格!

ガリレオ研究室の学生向け Skypeレッスン「本物の高校英語」を継続受講してくれている生徒が、このたび英検準1級に合格しました!(ちなみに今年5月の記事で、英語弁論大会の学年代表に選ばれた際にも紹介させていただいた生徒です。)

8月半ばから英検対策の授業を始め、今回も直前期には部活の大会などの忙しいスケジュールをぬって週3回の集中受講をしてくれるなどの努力を重ね、回を重ねるごとに指導内容を確実に自分のものにしていってくれた成果が現れたものだと感じていますo(^_^)o

■一次試験対策

一次試験対策としては、まず論理関係を押さえながら長文を読解する力の養成に集中的に取り組んだ。

具体的には…
  • Google Driveの Web資料で本文を色分けしながら、筆者の主張 vs. 対立意見第3の視点(およびそれぞれの抽象的な要約箇所と具体例)を整理した読解
  • 上記の力をもとに、馴染みのない内容や専門用語が出てきても文脈から内容を把握していく方法(授業で扱った過去問には、serpentine columbineという植物に関する文章があった。セイヨウオダマキというらしいが、ガリレオも知らない単語である…が、正しい読解力があれば全く問題にならない。)
  • 本文内容と選択肢の照合のポイント:内容がいかに要約され、言い換えられているか?
といったポイントを重点的に指導していった。当初は、典型的な間違いのパターンとして「部分的には本文に現れている情報を含んだ選択肢を選んでしまう」という傾向が見られたが、正しい読み方の勘所を押さえられるようになるにつれ、そのような出題者が張り巡らせたトラッブに引っかかることなく、適切な選択肢を見抜けるようになっていった。

とりわけ英検準一級以上では、このように論理展開を踏まえた読解力が、結局はリスニング・英作文、さらには二次試験へと繋がる基礎となっていく。今回はこの基礎力養成に数回のレッスンをかけて丁寧に指導が行えたことで、ライティング添削やリスニング対策はポイントを絞って進めることができたと自負している。

実際、生徒もリーディング対策の効果を特に実感してくれていたようで、一次合格時には以下のようなメッセージを送ってくれた:
準一級の一次試験の合否を確認したところ、合格していました!
先生のポイントを押さえた、リーディング対策のおかげです。
中間テストが終わったら、二次試験の対策をお願いしたいです。
よろしくお願いします!!

■二次試験対策

ガリレオの信条としては、英検の二次試験というものは、一次試験に合格できる実力を持った受験者が「ノーマル」に面接で話をしてくれば、当然合格を手に入れられるものと考えている。(ただし一次試験の合格という結果が、例えば「頻出単語の丸暗記」や「英作文のテンプレート解答案の丸写し」による点数稼ぎで得た実力不相応なものであれば事情は異なるが…ガリレオ研究室の生徒に関しては、その心配には及ばない。)

それを踏まえて、二次試験対策のアプローチは「合格レベルのナレーション・応答を確実にやっていく」という方針で指導を行った。二次試験に関しては、レッスン後に送っているレビューのやり取りの一部を紹介するので、実際の指導を垣間見てほしい:
ガリレオ→生徒: 二次試験対策 1回目のレッスンレビュー
やはり Speakingのテストなので、大切なのは即興英文構成力です。なので原稿を書いて用意するのではなく、頭の中でその場で英文を作って、声の出せる状況であれば実際に口に出して練習する…というやり方で繰り返した方が望ましいでしょう。これについては、同じテスト問題で何回か繰り返し行っても良いと思います。
ガリレオ→生徒: 本番直前
本番では、ノーマルに対話してくれば充分です。「ノーマル」とは、昨日のリハーサルでできたパフォーマンス。ここはイメージをしっかり固めておいてください。どんなテーマが来ても、自分が自信を持って使える表現に落とし込んで、メッセージレベルで伝えきること。瞬時の判断力は大切になりますが、Well… / Let me see… などで時間を稼いだり、No, I mean…で方向転換してもまったく問題ないので、良い意味で気を楽にして臨みましょう。 
生徒→ガリレオ: 二次試験を受験して
英検二次試験を無事終えることが出来ました。意見を問われる問題のうち、他の2問は問題集と全く同じ問題が出題されたのですが、1問は質問の意味をうまく捉えることができませんでした。結果に自信はありませんが、先生のレッスンのおかげで、自分の実力は出し切れたと思います。
ガリレオ→生徒:  上のメールへの返信
意見を問われる問題のうち、他の2問は問題集と全く同じ問題が出題された
良かったですね(^o^) 準備したものが本番で出るのは「運が良かった」わけですが、その運を引き寄せたのは、しっかりした準備をして臨んだという事実があったからこそですo(^_^)o
生徒→ガリレオ: 二次試験合格報告
こんばんは。
今日英検二次試験の結果がネットで閲覧可能になり、確認したところ合格していました!
先生の充実したスピーキング対策のおかげです。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。


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Thursday 17 November 2016

わかるか。すでに自分で限界を作ってしまっていることを。【オシム語録×ガリレオ節】

繊細で弱い。その思い込みが自らの "限界"を定めてしまう。

日本人は欧米人ほど筋肉がついていないから、フィジカルに負荷をかけられない-。その通説に対してオシムは、ジェフ時代も日本代表の監督時代も、一度として日本人選手のフィジカルに問題を抱えたことはなかったという。繊細で弱い。そう思い込むのは、コンプレックスであり、そこから逃れられずにいることが自身の限界を定めてしまう。まずは、心の壁をなくして自分を解放せよ、とオシムは提言する。
これは日本人サッカー選手のフィジカルに対するオシム氏の考えであるが、日本人英語学習者の英語学習に対するメンタリティにも通じるものがあるのではないだろうか。

​典型的には発音だろう。「ある程度の年齢に達した後の語学学習では、ネイティヴのような発音は身につけられない」という限界設定。確かにネイティヴと「全く同じ」というレベルを目指すのは非現実的だとしても、自身の英語コンプレックスから限界を定めてしまい、発音がうまくできないことの言い訳に使ってしまうのでは良くない。

事実、よく発音を訓練された日本人の話す英語は、English as an International Languageとして何も臆するものではない。(一方、カタカナ英語を「日本人英語」として押し通そうとするのは、コミュニケーションの相互協調を無視した行為と言わざるを得ない。)現状の絶対数は残念ながら少ないにしても、そのような good enoughな英語を使いこなしている日本人は確実に存在するのである。

冒頭のオシム氏のことばも、だからと言って日本人選手が欧米人やアフリカ人のようになれると言っているのではない。むしろ「日本サッカーを日本化する」という、代表監督時の方針と同じベクトル上の考えで、自分たちの特徴を正しく客観視し、それを生かしたプレイを目指す中で、実際の試合の中で起こりうるフィジカルコンタクトに勝てるための準備・トレーニングを積んでおくことの必要性・重要性を説いたものと読める。

英語発音学習に応用するならば、まず認識すべきは「母語である日本語の音韻体系で区別される音素の数が英語より少ない」ということ。従って、日本語では区別しない L/Rや B/Vを分けなければいけないし、THのような新しい発音方法も身につけなければならない。放っておくと L/Rはラ行音、VはB、THはSになってしまう傾向を持っていることを自覚し、そうならないように意識的に訓練を重ね、自動化=常にLはLとして、VはVとして…など、発音するのが当たり前になる状態を目指す。

この意識的トレーニングの過程は、ネイティヴの子どもが母語を獲得する場合とは全く異なる方法・メカニズムに沿って進むわけだが、これはフィジカル面で日本人がアメリカ人になれないのと同じ。

それでも、試合に勝つためのフィジカルは身につけることはできる。それでも、コミュニケーションを円滑に行うための発音は身につけることはできる。

☆Here is the Path to Wonderland★

本当にそこに壁があるのか?
ファンカスト



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Friday 11 November 2016

contact = ネコ ~英語も高低アクセント~

cat_phone

英語の発音解説では、よく「日本語=高低アクセントであるのに対し、英語=強弱アクセントだ」という言われ方をされてしまうが、この認識は不正確である。

英語らしい発音の肝となるのは、「強く言うべき音節は高く長くはっきりした母音で、弱く言うべき音節は低く短くあいまい母音で」発音するというメリハリをつけることである。日本語ネイティヴの学習者に対し、母語で生じない「ある部分を『弱く』言え」というアドヴァイスは通じにくいはずである。一方で音の高低差に関しては、例えば「あめ:雨/飴」や「はし:箸/橋/端」など、日本語の例と結びつけてはっきりとイメージしてもらいやすい。

先日のTOEIC講座にて、"Please contact my assistant..."という文を言うときに、contact |ˈkɒntækt |をどうにも oO のように発音してしまう生徒がいた。勘違いであっても癖がつくと治りにくいもので、単語単体で言い直させる限りでは正しい Ooにすぐ改善できるのだが、フレーズ・文の中で発音させると oOになってしまう状態が続いていた。

これを矯正するにあたって -tactの部分を低く言うように指導し、魔法の杖で高低差のつけ方を視覚的にイメージさせて実際に発音させてみると、最初の数回は癖が現れて安定しなかったものの、次第に感覚を掴んでくれたようで、最終的には申し分なく正しい発音で文全体を read-and-look-upできるまでに至った。

察しの良い読者諸君であれば、今回の記事タイトルである「contact = ネコ」の意図はもうお分かりであろう。contact |ˈkɒntækt | はと同じ感覚で言えば(もちろん、con-部分の長さや個々の母音の音価についての補足は必要としても)正しい発音ができることになる。


英語のアクセントもまずは考えて/教えてみるという風に、(再)認識しておくと良いのではないだろうか。

★Here is the Path to Wonderland☆
ガリレオの授業を受けたことがあれば一度は言われるセリフ:
「もっと落差をつけて!」・「もっと振れ幅を大きく!」
…要するに、このことですな。


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Saturday 5 November 2016

「努力バカ」教員に当たってしまう不幸

■答えを見るべからず…?

「文法問題集を解くときは、簡単に答えを見てはいけません。正解を見てしまうと分かった気になってしまうので、参考書などを熟読して理解に努め、自力で考えながら繰り返し取り組むことが重要です。」

…一見もっともらしい主張である。しかし、このような努力バカ教員が勧める勉強法による弊害のせいで、結局実力を伸ばす前に挫折してしまう学習者が後を絶たない。

ガリレオ自身、イタリア語などの第2~外国語学習の際には、わからない問題に出会ったらさっさと解答を見て、正しい文を確認するという方針で進めているし、生徒に対しても(とりわけ独習・予習で取り組む場合は)こちらのやり方を奨励している。

■文法学習の到達目標

これもまた、目標と手段の混同による悪弊の一例と言えるであろう。すなわち、「文法問題の答えが正しく選べて、例文の意味がわかる(正しい訳が言える)」ということを【目標】と考えている連中にとっては、そこに至る過程で虎の巻を覗くなんてことは cheatingであり、「もっとマジメに努力をしろ!」ということになるのであろう。

だが、それは本当に語学学習における目標か?

むしろそんなところは出発点であろう。自分の生徒が「答え丸写し」を持ってきてしまうと、それ以上は何も教えられない…などという授業をしているから、解答を見ることが悪(ズル)になってしまうに過ぎない。

(決して世の中に質の良いものが多いとは言えない)参考書などを読んで「自力で考えて問題を解いてくる」という作業をしたとして、その結果、非文をこしらえてきたら・それを書いたり読んだりしたことで、間違った例文が頭に残ってしまったら…本末転倒ではないか?

「正しい文法規則に基づいた例文の意味がわかり、正しい発音・リズム・イントネーションで口頭再生できる」という、語学学習で本来あるべき目標を正しく見据えて授業を行なっていれば、正解の例文を想起するまでの過程は二の次であり、むしろ無駄な時間をかけずに正しい例文に数多く触れ、1つでも多く正しく言えるように音読・read and look upなどの練習にこそ時間をかけるという学習を奨励できるはずだ。

■脱・努力バカのために

努力そのものは尊いものである。また、語学学習は(に限らず何であれ熟達しようとするならば)努力なしに成り立つものではない。

だからこそ、努力の方向の正しさは常に自省・検討すべきです。

☆Here is the Path to Wonderland★

ちなみに、「答えを写してそれで終わり」にするのは、努力バカ以前にただの…( ̄ω ̄)



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