Wednesday, 4 July 2018

日本語教育を広めた方が早い?〜日韓・語学教育比較論〜

「テレビでハングル講座」に出演中の Puffy 亜美さん(由美じゃない方)が最近、番組内やファンクラブHPで「憧れの K-popアイドルの方が日本語上手くなってきちゃって、自分が韓国語を勉強するモチベが…(^_^;」的なことを話しているのですが、こと語学教育の分野に関しては、韓国は取り組み方の熱量が非常に高いし、実際に成果も上げている。

韓国語人口の少なさという背景もあり、世界的に売り出していくことを見越して、韓国では K-popグループを編成する際には、歌やダンス・演劇のトレーニングだけでなく、語学(英語・日本語・中国語など)にも取り組ませ、ワールドツアーではメンバーの語学スキルに応じてリードボーカルを変更したり、同じグループでも、韓国語で歌うユニットと北京語で歌うユニットを用意する程のことまで行なっているという。
(参考:Robert Kyncl with Maany Peyvan, Streampunks: How YouTube and the New Creators are Transforming Our Lives)

多くの人の憧れの的(であろう)アイドルが、きちんと勉強して世界的に人気を博すベースとなるだけの語学力を身につけ、そしてそれが「当たり前」という風潮を作る、というのは、国全体の語学教育にとっても大いにプラスの効果を及ぼしていることであろう。

翻って日本社会を見てみると、ちょっと英語でインタビューや記者会見を行なった芸能人や有名人がいれば、まるで珍獣でも発見されたかのような反応を示し、また "出川イングリッシュ"のようなものを笑いのネタにしながらも、多くの人の実態は文字通り「目クソ鼻クソを笑う」というものである。

このような現状を踏まえて考察すると、日本国内で語学学習の「王道」のように考えられている方法は、ことごとく疑ってみた方が良いのではないか。もちろん、それを愚直にやり続けて検定試験の類を「攻略」し、それなりの実力を有している風な輩たちもおり、そういった連中が自分の "勉強法"を説いたりしているが、果たしてそこに本当に妥当性・再現性はあるのか?

ガリレオ自身が韓国語学習を始めてみて実感しているが、日本語⇔英語の差異と韓国語⇔英語の差異はほぼ同じと考えて良い。つまり外国語としての学習上の難しさは大差ないはずであるのに、成果に関しては大きく水をあけられている。また、英語以外の外国語学習に目をやっても、韓国では「英語学習での成功体験をベースに他言語に進んでいる」のに対し、日本では「英語がダメだったから、他の言語に逃げ込んでみる」感じの学習者が多く見られる。

実際に語学力を着実に伸ばし続けている、成功体験を持っている人たちが「何をどのように・どのくらい学習しているのか」を研究すると共に、単に個人の経験談を鵜呑みにして猿真似するのではなく、【その人たちの学習に共通する因子は何か?】概念化・抽象化して取り出した上で、(周りのみんながやっているから、ではなく)本当に有効性の高さが認められる方法を、自分の学習の中に落とし込んでいく姿勢こそが大切なのである。

★Here is the Path to Wonderland☆

そのためにも、韓国人の語学学習のプロセスについてもっと詳しく調べ、有益な情報は今後もシェアしていきたいと思っています。




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