Thursday, 20 October 2016

文法指導と音声指導は一体である

TOEIC500点講座にて、「修飾」という概念を解説…いや、むしろ【体感】させるために、「修飾語抜き足し read-and-look-up」という活動を行なった。

例)I saw an interesting movie yesterday.
[修飾語抜き]: I saw a movie.
修飾語は取り去っても文法的な文が成立することを確認。

[機能語足し①]: 名詞 [movie]について情報を詳しくするために、形容詞 interestingをつけて read-and-look-upする。
→ I saw an <interesting> [movie].

[機能語足し②]: 動詞 sawに対し、それがいつのことか?という時間情報を付け加える副詞 yesterdayを足して read-and-look-upする。
→ I saw a movie (yesterday).

①と②を通して、「形容詞→名詞を修飾 / 副詞→名詞以外を修飾」という品詞の働きの違いも体感できる。

[機能語足し③]: 全文を read-and-look-upする。
→ I saw an <interesting> [movie] (yesterday).

こうした中で、例えば an interestingにおいて語末 nと語頭 iが繋がることを、「アン・インタレスティングじゃない!杏仁豆腐の『杏仁
!!」などと注意を促し、movieの /v/などとともに正しく言えるようになるまでやり直させる。

また一方で、形容詞 interestingが名詞修飾ではなく、補語 (C)になっている "The movie was interesting."という文においては、interestingを抜いて文法的な文が得られないことと対比すれば、結局は形容詞の「限定用法」と「叙述用法」の違いの1つを、こうした専門用語を持ち出すまでもなく身につけさせることに通じていくであろう。


言語の物理的側面が音声である以上、文法指導と音声指導は不可分なはずである。文法を教える時こそ、音読や read-and-look-upなどを活用し、「音」にこだわれ

★ Here is the Path to Wonderland☆
"reply to your question"にしても、/r, l/をきちんと区別し、語末 /n/にも注意して "reply to your question"が言えるようにすること。「replyが自動詞だ/ toが必要 / 直接目的語を取らない」などという【説明】は、せいぜい最初に1回注意喚起として言えば充分である。