Monday, 31 December 2012

英単語を完全理解する:responsible

単語を覚える」ことに関しては、語学学習の中で(あたしも含め)多くの人が苦労していると思います。
またどのレベルまで行けば「覚えた」ことになるのか?についても実は曖昧なところがあり、
さながら「ゴールが見えないまま延々と走らされる」ような、挫折の原因にすらなる部分です。 

単語学習の細かい議論自体には深入りしませんが、 個人的には、言いたいことを伝えるために「使える」ようになることが単語学習の最終的な目標だと思いますし、これは大体同意を得られるのではないかな?と思っています。

そこで今回は、「使える」ようになるための単語の覚え方のヒントの1つをご紹介します。  


例) responsible | rɪˈspɒnsəbl̩ | : 「(人が)~に責任のある」 
この responsible という単語、おおざっぱに言えば、
respond「~に答える」+ -ible「~できる」 という成り立ちでできています。 
(メールの返信に "re" って付きますが、返信は相手のメールに対して「答えて」いますよね。)

 Q1. なぜ「答える」+「できる」で「責任のある」って意味になるの?

 責任のある人(例えば社長とか)のことを考えてみてください。
 ○○社の商品に欠陥が見つかった、といったニュースが流れるとき、その会社の社長が記者会見をして頭を下げている場面が映ったりしますが、
「責任のある」人は、何か問題が起こったときに、相手に対して答える義務を持っていますよね。
 逆に言えば、相手からの疑問や要望、クレームなどに「答えることができる」から、責任を与えられているわけです。
 このように、長い単語は多くの場合、より小さいパーツに分解できるので、
頭を使って意味の足し算をしてみると、1つ1つを丸暗記するよりもずっと楽になります。

 Q2. 単語の「用法」はどうやって覚えればいいの?

 responsibleはrespondから派生しているので、respondが必要とする文の要素がresponsibleにも引き継がれます。
 具体的に言うと、「答える」行為は、人(個人または集団)が人に対して行うものです。
このことを反映したのが、 "S is responsible to〈人〉"
 の用法で、「S(人)が〈人〉に答える」→「Sが〈人〉に対して責任を負う
という意味になります。
 また、「答える」という行為が起こる前には、何らかのアクションが必ずあり、それに対する反応がresponseです。
したがって、 "S is responsible for -ing"
という形で、「S(人)が行為 <-ing> に対して答える」→「Sが~することに責任がある
という意味になります。
以上のように、動詞から派生した語を使いこなすには、
その動詞の表す行為に必要な要素を考える
ことがポイントになります。

下のBBCニュースで、安倍政権が "responsible energy policy"  (日本語では、「責任あるエネルギー政策」)を進めるとありますが、
Japan PM praises Fukushima work:
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-20865268
上で見た通りresponsibleは respond「~に答える」+ -ible「~できる」なのに、もし今度どこかの原発で事故が起きたら、安倍さんは「答えることができる」んでしょうかねぇ?
そもそも、「誰に対して」答えるつもりのenergy policy なのでしょうか…
(-ω-?)

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Monday, 24 December 2012

トナカイさんのお鼻はなぜ真っ赤なのか?

そろそろ赤鼻のトナカイさんもウォーミングアップを始めている頃かと思いますが、皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

さて、そのサンタクロースの口車にのせられて良いように使われるトナカイさん、なぜ鼻が「」なのか?ってところにも、
ことばの法則が働いているのです。

暗い夜道を照らす都合だけなら、金や銀の鼻のトナカイさんの方が(もしいるとしたら)重宝されそうな気もしますが、「赤鼻の」トナカイさんがクリスマスに起用されるようになったのにはちゃんと理由があります。

その理由となる英語の法則は "alliteration" といいます。
これは日本語では「頭韻」といって、2つ以上の単語の語頭の発音を一致
させてリズムを整える技法です。

英語の alliteration の例には事欠くことがなく、以下の有名キャラクターの名前はすべて語頭の発音が揃っています:
  • Mickey Mouse ミッキーマウス
  • Minnie Mouse ミニーマウス
  • Donald Duck ドナルドダック
  • Daisy Duck デイジーダック
  • Peter Pan ピーターパン
次に見られるような英語のことわざにも alliteration が使われています:
  • as busy as a bee(ハチのように忙しい→非常に忙しい)
  • as cool as a cucumber(キュウリのように冷たい→落ち着いた)
  • Practice what you preach.(日頃唱えていることを実行せよ。)
  • Look before you leap.(跳ぶ前に見ろ→転ばぬ先の杖)
話をトナカイさんに戻しますと、トナカイは英語で "reindeer" |ˈreɪndɪə | といいます。そして赤は当然 "red" です。

そうです!サンタクロースのソリを引くのがトナカイ (reindeer) である以上、alliteration の法則によって選ばれるのは、gold-nosed でも silver-nosed でもなく、the Red-Nosed Reindeer(赤鼻のトナカイ)なんです!

その赤鼻のトナカイさん、ちゃんと名前があります。
その名は Rudolph |ˈruːdɔlf | ここでも alliteration が使われていますね。
「赤鼻のトナカイ」の原題は "Rudolph the Red-Nosed Reindeer"
クリスマスイブの夜に深夜労働をさせられるトナカイRudolph君の運命は、
ことばの法則 alliteration によって定められていたのですね…
プレゼントを開けるときは、サンタクロースを支えるRudolph君にも感謝です。

☆Here is the path to Wonderland★

"Rudolph the Red-Nosed Reindeer": 
/r/ の発音とリズム(●・ ・ ● ●  ●・)に注意して、言えるように練習してみてください。

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Saturday, 15 December 2012

マナカナのハモり

双子のタレントとして有名な、「マナカナ」こと三倉茉奈・佳奈さん。
最近は、それぞれ単独での活動もされているようですが、
この二人は「ハモる」:同時に同じことを言う双子として有名です。
もちろん、双子ならではのシンクロという部分もあるのでしょうが、
以前さんまさんの番組で、二人がハモる秘密についての話がありました。

さんまさんのやりかたというのは、
「今いくつになったん?」などと、
二人の答えが絶対に一緒になる(「25です。」など)質問を投げかける
というものでした。

で。
英語発音ランキングで(!)見つけたこちらのブログ にて、
正確な発音を目指す弊害として 「th の音がうまく出来なくていつも注意されるから、thirsty とかの単語をレッスンでできるだけ使わないようにしている」人がいる、ということが書かれていました。(その後は、文脈があるだとかなんだとか、巷に流布する逃げ口上がつらつらと…)

しかし、あたしの意見としては、
「thの発音ができないからthの音を含む単語を避ける」状況を
見逃す教師の方が能力が低いと思います。

生徒のthの発音が悪いことがわかっているのなら、
上のさんまさんのトークの工夫のように、
相手がthを含む単語を否応なしに使わざるを得ない方向に話を持っていき、
(What do you think? だけでも I think... を引き出せる可能性はあるでしょう)
都度つど注意を促すのが「教える」ということじゃないんですかね。

当然、教師の英語力として、フリートークで話していてもターゲットとなる部分に誘導できる力は必須です。

明石家さんまさんは、番組を面白くするプロ。
英語教師は、生徒の英語力を伸ばすプロ。
プロとして必要な技術を学んで鍛えていかなければですねo(^・ω・^)o

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Monday, 10 December 2012

Global Voices翻訳チェック記事3

以下の記事の翻訳チェックを担当しました。

水洗便所より:世界トイレの日@ハイチ « Global Voices 日本語
(翻訳担当:Aoyagiさん)
原文(英語)はこちら

世界トイレの日って(笑)なんぞそれwww
 …って気持ちで記事を開いてみたら、
思いがけず(?)大事なことに気づかせられる記事です。

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Saturday, 8 December 2012

再び宣伝とか

1. プチまな発音問題集【アクセント編】公開!

以前紹介した、プチまなというサイトで公開中の発音問題集
English  Pronunciation Quiz (Link: PC携帯
に【アクセント編】の問題集を追加しました。

Advantages:

  • 接辞 (-ion, -bleなど) を中心に、スペリングと発音の関係性を「正確に」解説しました。
  • 「カタカナ語」とは強勢の位置が異なる、日本人英語学習者にとって要注意の単語を集めました。
  • 解説に選択肢の単語の意味・強勢パターンを記載し、より学習しやすくしました。
上の "advantages" を「アドバンテージズ」と読んじゃったあなた、
ぜひ登録して正しい英語発音を身に着けてください!

※【アクセント編】の問題集・単語帳は「本格問題集利用登録(月額¥315)」が必要ですが、正しい発音を伴う単語力は一生モノ。お値段以上の価値を持つ作品を作った自信があります!


2. GV日本語 翻訳チェック記事公開!

以下の記事の翻訳チェックを担当しました:
英語版はこちら

少数言語であるウェールズ語を守り、ウェールズ語文化を発展させていこうとする芸術祭にまつわる記事です。

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Tuesday, 4 December 2012

アンチョラゲ

実際には、アメリカアラスカ州のAnchorage /ˈæŋkərɪdʒ/ なのですが…(here)
アメリカから通販をして、配達屋さんのtracking serviceを利用してたら、
はるばるここを通過してきたようです。

※ちなみに、荷物はtruck /trʌk/に積まれているでしょうが、track /træk/(追跡する)とは別の単語です。

で、英語を専門としているあたしでさえ、Anchorageというスペリングを見て
「アンチョラゲ」と読みたくなる(それが正しい発音だとは思わないですけどね^^;)
のだから、
一般の日本人英語学習者が、例えばfavoriteを「ファボリテ」って読んでしまうのは、ある意味自然なのかも?と思ってしまいました。

Twitterで見かける「ふぁぼる」って表現が、しばらく何の事だかわからなかったのですが、お気に入りという機能があるのを知って「favoる」だと気付いた時は衝撃でした…。

それだけ、[英単語のスペリング]→[ローマ字読み]→([正しい発音])という、
余計な1ステップが入り込んでいる(しかも、場合によっては最後までたどり着いていない)人が多いということ。
スペリングと発音の関係性をしっかり学習すれば、多くの場合、余計なローマ字読みは不要になります。
その関係性をちゃんとわかっていて指導できる教員に出会うことが、第一関門なのかもしれませんね…

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Saturday, 1 December 2012

Several Articles are Reverted to Draft

As I found that some attempted links to my Google Drive documents are not properly working, I reverted the articles containing such "dead links" to Draft.

I, as a writer, can jump to my document page and see the contents.
However, once I signed out Google Account and tried again, all I could see was Error 500 page.

For your convenience, I'm looking for the way with which you can easily reach my ことばのWonderland articles.

It may take some time, but I'll try my best to make this blog reader-friendly.
See you again soon!

PS,
"Error 500" turned out to be Google's temporal server error.
Now you can open the file and view it online .
Have fun at ことばのWonderland!