Tuesday, 7 June 2016

【Londonことば・文化探訪】#7 魔法の coach に乗って Harry Potterの世界へ(移動編)

■ Coach driver直伝! coach  bus の違いとは?

London滞在4日目には、coach | kəʊtʃ | と呼ばれる大型の観光バスに乗って少し足を伸ばし、Warner Bros. Studio Tour London - The Making of Harry Potter の見学ツアーに参加。ここでは、Harry Potter seriesの映画撮影に使われた本物のセットや小道具、衣装、特撮技術などに触れながら、世界を魅了した映画の制作過程を学ぶことができる。

ただ今回の記事は、そこに辿り着くまでの coach や、道中 driver が教えてくれたことに注目して書いていこうと思う。

この観光ツアーの出発点となったのは、Victoria Coach Station というバスターミナル。とはいえ、Londonにおいては buscoach は厳密に使い分けられており、その証拠に Victoria Bus Station というと数マイル離れた全く別の場所になってしまう。

先日配信・録画アップロードを行った Live from London-extra(←解説箇所にリンク)でも触れましたが、coach driver直伝の bus / coach の区別の方法とは…
A bus is driven by a bus driver; a coach is driven by a gentleman.
 とのこと(笑)。

まぁ実際には、ロンドンで bus というと、典型的には double-decker と呼ばれる赤い二階建て路線バスのことを指す。

double-decker
double-decker

一方で coach とは、昔は大型4輪馬車のことを指し、現代では大型の長距離観光バスのこと。

coach
coach

Busは路線内の始点〜終点間でいくつもの bus stopに停車するが、coachは基本的に途中停車せず、決まった客を出発地から目的地まで運ぶもの、という区別も可能だろう。

さて、(自称) gentleman たる coach driver の軽妙な jokeを楽しみながらの道中、気をつけなければ見逃してしまうような Londonの街の模様についてのお宝情報を得ることができた。

■ Georgia ~ Victoria朝の fanlight

Londonの街並みで特徴的に目につくものの一つに、fanlight と呼ばれる扉や窓の上にある扇形の明かり窓がある。

fanlight
fanlight

BBCドラマ Sherlockの撮影の際には 221B Baker Streetの flat になるSpeedy's Cafeの隣の扉や、The Sherlock Holmes Museumのある現在の 221B Baker Streetの扉の上にも、こうした fanlight が付いている:

221B Baker StreetSpeedy's Cafe

これらは、機能的には玄関広間 (hallway) に太陽光を多く取り入れるためのものだが、ジョージ王朝時代を代表する建築デザインとして発展し、特に住宅地で semidetached(二軒一棟)や terraced house(連棟長屋)形式の建物が並んでいるところでは、このデザインがそれぞれ微妙に異なるというのがミソなのだそうである。

というのも、上の写真の「221B」のような door numberが付けられるようになったのは、ジョージ朝より後のヴィクトリア朝時代。それまでは、この fanlight こそが「番地」を示す働きを一身に担っていたらしい。そのために、家の造りは隣同士よく似通っているものの、fanlight だけは各々独自のデザインでその姿を主張しあい、街並みにアクセントを加えている。

このツアーの coach driver が言及してくれなければ、おそらく気がつかないまま Londonを後にしてしまっていたことだろう。間違いない、彼は gentleman であったのだ。

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