Friday, 12 April 2013

「アクセント」で良かったらしい

受験業界などで使われる「アクセント問題」という表現。

単語や文の強勢 (stress) の位置を問うているのだから、
「アクセント (accent)」というのはおかしいんじゃないか?
聞こえてくる英語に対し、次のうちどのアクセントか答えなさい。
1. American accent  2. British accent  3. Scottish accent  4. Indian accent
とかいう問題じゃあるまいし…と、長いこと思っていました。

が。
アクセントで間違いじゃなかったんですね(-ω-;

基本的に:
stress → 声の強弱の違いのこと
accent → 声の高低の違いのこと

と理解していただければOKなのですが、

英語では
強く読まれる=高く読まれる
が成立しているので、「強勢の置かれる位置を答えなさい」=「アクセントの置かれる位置を答えなさい」ということだったのですね。

日本語はまさに「高低アクセント」によって意味が区別される言語なので、
例えば「し」【箸】と「は」【橋】のように、どこが高く読まれるかが特に重要というのはすぐにイメージできると思います。

一方、英語は一般に「強弱アクセント」で、どこが強く読まれるかがポイント
…とよく説明されるのですが、例えばcommunicationという単語の場合:
com mu ni CA tion
というように、4番目の | keɪ | の部分が最も強く・高く・長く発音されます。

これを日本語(東京語)のアクセント型で発音すると、
ミュ(ー)ニケーション(ハイライト部分が高い:実際発音してみてください)
となるので、英語らしい発音とは大幅に離れてしまう、ということになります。

☆Here is the Path to Wonderland★
日本語のアクセントは高低が最重要;
英語は強く・高く・長く発音する音節と弱く・低く・短く発音する音節とのメリハリが大事!

そんなわけで、あたしが作成したオンライン発音問題集 
"English Pronunciation Quiz"
「アクセントルール習得編」は月額315円にてプチまなというサイトで公開中です。(発音編は無料公開しています。あわせてどうぞ!)

<参考文献>:英語音声学入門(竹林滋・斉藤弘子,2008)